発達障がい のグレーゾーンに属する人にはそれぞれ何かしらの発達障がいの傾向があります。今回の記事でご紹介するのは、 発達障がい グレーゾーンの中でも「知的障がいの傾向あり」の知的障がいグレーゾーンについてです。
知的障がいとは、精神遅滞と言われることもある発達障がいの1つです。最も新しい「精神疾患の診断・統計マニュアル 第5版(DSM-5)」では「知的能力障害(知的発達症)」との記載があります。知的機能と適応機能を根拠として診断されます。
【参考】稲垣 真澄,加賀 佳美. 知的障害(精神遅滞). e-ヘルスネット. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco/t-01-001.html 厚生労働省. (2021)
そんな知的障がいのグレーゾーンにいる人のIQは70~84と言われています。IQ70未満であれば知的障がいと診断されます。
正常域ではないけれど「知的障がい」の診断は下らない
IQ70~84。正常域にも知的障がいにも分類されない知的障がいのグレーゾーンにいる人は、全体的認知に問題を抱えています。
IQ70~84は境界知能と呼ばれています。境界知能にある人は子どもの頃から「勉強に対する苦手意識が強い」「学習意欲が低い・ない」と周囲から認識されている場合が多いです。それだけでなく、人間関係や運動もうまくできず苦しさを感じることも多いでしょう。
大人になってからも、社会に馴染めなかったり仕事が続かなかったりと問題が発生しやすいです。そうしてどんどん自己肯定感が低くなっていき、深い「怒り」や「悲しみ」の感情を生み出します。
「普通」に見える・装えるから支援する側が気づかない
知的障がいのグレーゾーン……境界知能の人は「ちょっと勉強が苦手な人」「飽き性で仕事が続かない人」というレッテルを張られるものの、「何か支援が必要なのではないか?」と気づかれることはほとんどありません。
それは、境界知能の人が「普通」に見えるからでしょう。また、自分は他の人とは何かが違うと気づいた本人が「普通」を演じようとするため、困っているサインを見逃される恐れがあります。
そんな知的障がいグレーゾーンの人の抱えている問題について詳しく説明します。
認知機能
ものを見る・聞く・イメージするなど、「認知する」ことを苦手としています。教育を受けるにあたり、認知力は基盤と言っても良いでしょう。その基盤が弱いため、勉強が苦手になってしまうのです。
身体能力
自分の体をしっかりと認知して使うことが苦手です。運動が苦手だったり、手先をうまく動かせない不器用さを持つ人もいます。また、自分と物体の距離感についての認識イメージが弱いため、ものや人によくぶつかったり転んだりします。
コミュニケーション能力
相手の感情がわからなかったり、すぐ怒りがこみあげてくるため良好な人間関係を築くことができない人が多いです。自分自身が抱えている問題点・直すべき点などがわからなかったりもします。臨機応変に対応するのも苦手です。会話力に問題を抱えている人もいます。
「普通」の中で生きなければならない
様々な困りごとを抱えている知的障がいのグレーゾーンにいる人(境界知能)は、たくさんの課題を抱えながらも社会の中に溶け込んでいかなければなりません。しかし、何も指標がないままがむしゃらに頑張っても、うまく行かずに落ち込んでしまいますよね。
「こんなことを言いたかったわけじゃない」と後悔したり、場面に応じた行動が取れずに自分に対する怒りが湧くこともあるでしょう。
すぎな塾は、一般社会の中で頑張ろうとしている発達障がいのグレーゾーンにいる人のサポートをおこなっています。
生きづらさを少なくするための「学び」の場
- 心の不調を感じている
- 周りの人とどうコミュニケーションを取ったら良いのかわからない
- 場面に応じた言動・行動がうまく取れない
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