お子様の発達を気にして、色んな情報を探している方も多いのではないでしょうか。
「他の子と何かが違う」
「言葉の発達が遅い気がする」
「言葉にできないけれど、違和感がある」
など、家族だからこそ気づく「もやもや」ってありますよね。今回この記事では、自閉症スペクトラムの傾向を早めに発見するためのポイントについて紹介しています。
最初にお伝えしておきますが、今回紹介する発見ポイントがある=自閉症スペクトラム!と断言はできないということです。あくまで、「こういう傾向がある子が多い」という目安としてご覧くださいね。
自閉症スペクトラムの傾向とは?
自閉症スぺトラムには、自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群などの3タイプがあります。
自閉症スペクトラムの基本的な知識については下記の記事をご確認ください。
自閉症スペクトラムの診断が下らなかった場合でも、「その傾向がある」ということであれば、軽くだとしても自閉症スペクトラムの特性を持っていると考えておいて良いでしょう。
自閉症スペクトラムを持つ子どもたちと同じような対応が有効な場合もあります。
特性は誰もが持っているもの
自分の子どもに自閉症スペクトラムの傾向があるとわかると、何だか心が落ち着かなくなってしまう方もいるのではないでしょうか。ですが、特性とは、人間誰しも持っているものです。大なり小なり、「こだわり」ってありますよね。
特性(個性)によって、生きづらさを感じるか否かで、サポートするべきか見守るだけで良いのかが変わってきます。子どもが困難を抱えているのに、それを見過ごすことはできません。
傾向があるからといって診断が下るわけではない
「自閉症スペクトラムの傾向があるなら、子どもは自閉症スペクトラムなんだ」と思ってしまう方もいますが、自閉症スペクトラムかどうかは医師の診断によって決定します。
自閉症スペクトラムの診断が下る域に達しているのであれば、診断が下るでしょう。けれど、その域に達していないのであれば「傾向がある=発達障がいグレーゾーン」だけになります。
傾向があると言われた場合は、まだ自閉症スペクトラムであるという診断が下ったわけではない状態です。医師からの診断書などで「自閉症スペクトラム」と記載されていなければ、診断に至る域には達していないと考えておいて良いでしょう。
自閉症スペクトラムの傾向を早期発見するメリット
自閉症スペクトラムの傾向があるかどうかを早めに発見する主なメリットは3つあります。
- 子どもとの関わりを考えられる
- 子どもの持つ生きづらさをサポートできる
- 自己肯定感が高まる
子どもとの関わりを考えられる
わが子がどういう特性を持っているのか、どういう傾向があるのかがわかれば、子どもが困っていることに対してどういう対応をすれば良いのかがわかりやすくなるでしょう。
「これはあまり効果がなかったから、次はこれを試してみよう」
「この前本に書いてあったこの支援をやってみよう」
など、その子に寄り添った関わり方を模索していけます。
子どもの持つ生きづらさをサポートできる
自閉症スペクトラムの傾向があるとわかれば、見守るという選択肢の他に療育へ行くという選択肢が出てきます。発達支援センターや自治体などに相談し、自分の子どもの持つ困り感を少しでも減らすための行動を起こせるでしょう。
自己肯定感が高まる
これが何よりのメリットと言えます。早めに自閉症スペクトラム(そのほかの発達障がいも同様ですが)の傾向があるとわかれば、その子に合わせたサポートをおこない、「できる」「大丈夫」という気持ちがどんどん広がっていきます。
自信を持って物事に取り組めるようになるでしょう。
自己肯定感を育てるためにも、自閉症スペクトラムの傾向があるかどうかを早期発見するのが大切なのです。
自閉症スペクトラムの傾向に気づくのが遅れてしまった場合
先の項目では、自閉症スペクトラムの傾向があるかどうか早めに気づいた場合のメリットについてお伝えしました。この項目では、逆に気づくのが遅れてしまった場合はどういうデメリットがあるのかについて詳しくご紹介します。
気づきが遅れてしまった場合、懸念される大きなデメリットは下記の3つです。
- 子どもに合った関わり方を見つけるまでに時間がかかる
- サポートしてくれる場所を見つけられない
- 自己肯定感が低下してしまう
子どもに合った関わり方を見つけるまでに時間がかかる
どういう特性があるのかを気づけないでいると、その子に対して有効でない関わり方をおこなってしまう場合があります。「本当はAという関わり方をすれば子どもの不安感を取り除けるのに、Bという関わり方をしてしまった」など……。
ずっと一緒にいるからこそ、関わり方をいきなり変えるのって難しいものですよね。親も子どもも、どちらもどうしようもなくなって困り感やストレスが増加してしまう恐れがあるでしょう。
サポートしてくれる場所を見つけられない
自閉症スペクトラムの傾向にあることへの気付きが遅れると、公的なサポートをしてくれる場所に辿り着けない可能性があります。子どもの場合は、発達障がいグレーゾーンであっても療育を受けられるにも関わらず、そうした支援を受けられないまま大人になってしまうことも……。
自己肯定感が低下してしまう
困り感やストレスは日々溜まっていくものです。「これもできない」「あれもできない」「皆はできているのにどうしてできないの!」という家族のイライラや子ども自身の不安から、自己肯定感が低くなってしまうことが考えられます。
失敗経験ばかりを積み重ねていくと、物事に挑戦したり人とのコミュニケーションを取ったりすることに恐怖を覚えてしまうようになってしまう場合も……。
自閉症スペクトラムの傾向があるかを発見するポイント
自閉症スペクトラムの傾向があるかどうかのポイントについて年齢別にまとめてみました。
冒頭にも書いたとおり、自閉症スペクトラムの特徴や特性についてまとめていますが、当てはまる項目があるからといって「自分の子どもは確実に自閉症スペクトラムだ!」と思い込むことのないようにご注意ください。
0歳
- あやしても反応しない
- 視線を合わせない
- 抱っこを嫌がる
1歳
- 人見知りをしない
- 名前を呼んでも振り向かない
- 指差ししない
- 後追いしない
- 発語が遅い
2歳
- 真似しない
- 周りに関心を向けない(初めてのことなどの時、親の様子・反応を窺ったりしない)
- 同年代の子どもに関心を向けない
- ごっこ遊びをしない
3歳
- 自分の名前を聞かれても言えない(アスペルガーを除く)
- 一人で遊ぶ(周りの子どもに興味がない)
4歳以降~(それ以前も)
- 場所や行動・方法などへのこだわり
- 同じことを繰り返す(常同行動)
- 感覚過敏・感覚鈍麻がある(光や電車の音に敏感など)
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アドバイス全てがご自分のお子様にぴったりではないかもしれません。ですが、年齢が上がるにつれてそのアドバイスを活用できるタイミングが訪れることもあるでしょう。
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発達障がいについての知識があることはもちろん、様々な特性を持つ人と関わってきました。
その経験を活かし、どういう特性を子どもが持っているのか、どういう支援を望んでいるのか……。これまで培ってきたノウハウをつぎ込み、発達障がいグレーゾーンの子どもを持つ方にアプローチします。