「子どもがイライラしていて言うことを聞いてくれない」
「やらなければならないことに口を出したら、子どもが癇癪を起してしまい収拾がつかなくなった」
そんな経験、ありませんか?
発達障がいグレーゾーンの子どもを育てている人もそうでない人も、子どものイライラに困り果てている親は多いです。
でも、本当にイライラしているのは子どもだけなのでしょうか。イライラしてしまうのは、何も子どもだけではありません。子どもがイライラしているのは、イライラの感情が伝染してしまっているのかも……。
この記事では、子どものイライラに困っているご家族様向けに、子どものイライラと向き合うために必要な「自分のイライラをコントロールする方法」について詳しく紹介します。
イライラしているのは自分自身かも?
- 宿題をしていて、わからない問題があったのか大声を上げてイライラ。
- 友達と喧嘩してしまったことを思い出し、イライラが止まらなくなって家族にあたってしまう。
子どもは様々な原因からイライラを募らせるものです。
「イライラされると、こっちまでイライラする」と、親としては思うでしょう。しかし……実際は、親も問題や悩みを抱えているが故にイライラしている可能性があるのです。
自分自身のイライラと向き合う
まずは、イライラしている子どもに目を向ける前に自分自身に目を向けてみましょう。あなたは今、負の感情に囚われていませんか?
仕事をして、食事の準備をして、子どもの宿題を見ながら洗濯ものをたたんで……。仕事に家事に育児にと、時間に追われていると、どんどん心の余裕は減ってきます。そういう時に、子どもから八つ当たりされたり、苛立つような言葉を投げつけられてしまうと、駄目だとわかっていても爆発してしまいますよね。
大人は子どもよりも自分の感情をコントロールするのが上手です。それは間違いありません。けれど、完璧にイライラをコントロールできているかというと……答えはNO。
だからこそ、子どものイライラに目を向ける前に自分自身のイライラと向き合う必要があるのです。
イライラしたことを書き出してみる
最近、あなたがイライラしたことをまずは書き出してみてください。
- 仕事で理不尽に怒られた
- 仕事のミスを自分のせいにされた
- 家事がうまくはかどらず、洗濯物の山ができている
- 夕ご飯の準備が遅いと言われた
色んなイライラ理由が思い浮かんだのではないでしょうか。ざっと最近のことを思い浮かべただけでも、イライラした出来事というのは小さいことを含めるとたくさんあるものですよね。
それは本当に子どもへの怒りなのか
自分がイライラしたことを書き出してみたなら、それらのイライラは「子どもに向けたものなのか」を考えてみてください。
「子どもが言うことをきかないから……」
「約束の時間を破るから……」
「やって欲しいことをやらないから……」
そう理由をつけて子どもにイライラをぶつけている時、本当にその怒りは子どもへの怒りなのでしょうか。書き出してみたイライラ理由の中には、子どもが理由でないイライラもあるはずです。
そうであるなら、その怒りをそのまま子どもにぶつけてしまうのはやめておくのが賢明と言えるでしょう。
伝染するイライラ感情
感情は伝染するものです。嬉しい時に笑顔を浮かべると……自然と周りの人も笑顔になりますよね。これは、嬉しい気持ちが伝染するためです。感情は周囲の人にどんどん広がっていきます。
それは負の感情も同じ。あなたがイライラしていると子どももまた、イライラしてしまったりもするのですよ。
親のイライラが子どもに移る
「早くして!」
「どうして1回で言うことが聞けないの!」
言葉や態度を通じて、あなたのイライラは子どもへ伝染します。発達障がいグレーゾーンの子どもたちは、そうでない子どもたちに比べて苛立つ気持ちをコントロールしたり、うまく逃がしたりするのが苦手なことが多いです。
そのため、親がイライラの感情をそのままぶつければぶつける程、子どものイライラボルテージが上がって癇癪が起こり……。
子どもから跳ね返ってきたイライラ感情を受けて、さらに親のイライラが加速してしまう……。
そんな悪循環に陥ってしまう恐れがあります。
親が我慢しているように子どもも我慢している
親が苛立つ気持ちをどうにか抑えようとしているように、子どもだって自分なりにイライラする感情をどうにかしようとしています。その発散方法が癇癪だったり、泣くことだったりするのです。
「この子は全く我慢していない」と思い込む気持ちは捨ててしまいましょう。あなたのかわいいお子さんは、自分なりにどうにか自分の感情を抑えようと精一杯努力していますよ。今はまだ、対処方法がうまくつかめていないだけなのです。
悪いところに視線を向けると問題が大きくなる
「家族に対して強い口調で責めてくる」
「何がなんでも自分から謝らない」
そんなふうに、子どもの悪いところばかりに注目してしまうと、問題がとても大きく見えてしまうものです。逆に、子どもの良い部分に目を向けてみると……だんだん苛立つ気持ちが収まってきますよ。
「たしかに強い口調ではあるけれど、絶対に手を出したりはしない」
「自分から謝らないけれど、悪いことは自覚しているというのが表情や態度から伝わってくる」
このように、ポジティブな視点で子どもを見るようにして、言葉にしてそういう部分を褒めてあげましょう。駄目だと言われ続けるよりも、子どもは「自分の親はちゃんと自分の良いところもわかってくれているんだ」と感じられ、すうっとイライラが消えていく可能性もあるでしょう。
信じているからこそ子どもにイライラする
子どもにイライラしてしまう理由として、自分の感情の問題以外に次の2つが考えられます。
- 高い目標や理想に沿う行動・言動を要求してしまっている
- 使命感が強いタイプや真面目なタイプ
高い目標や理想に沿う行動・言動を要求してしまっている可能性
「この子はもっとできるはず」
「もっとこの子の良さを皆にわかってもらいたい」
あなたが子どもにイライラしてしまうのは、子どもの良い部分をもっと引き出したい、子どもを信じたいと思っているからなのではないでしょうか。
こうなって欲しいという理想がある場合は、その理想や目標に子どもが到達していないジレンマによって、子どもへ批判的な目を向けてしまいがちです。
使命感が強いタイプや真面目なタイプの親
「こうでなければならない」
「親として、しっかり指導しなければならない」
そのように考えるタイプのご家族様も、子どものマイナス点だけを注目しがち。良い部分があることはわかっているけれど、完璧でなければならない……という強い気持ちがイライラに繋がってしまうのです。
イライラして怒って後悔するなら意識を変えてみよう
自分が持つ要求が叶わないと、イライラは加速してしまいます。でも、あなたはイライラした気持ちを子どもへぶつけてしまう度……後悔していますよね。
次の項目では、どうすれば自分のイライラをコントロールできるか、具体的な方法について紹介します。
親のイライラをコントロールする方法
親側のイライラをコントロールする方法として、おすすめしたいのは下記の5つの方法です。
- 子供の言動・行動の良いところに注目
- 楽しめる考え方にシフト
- 考えるのをストップする
- 外出する
子供の言動・行動の良いところに注目
「悪いところに視線を向けると問題が大きくなる」の項目でもお伝えしたように、子どもの悪いところではなく良いところに着目してみましょう。
失敗や悪い行動の中にも、頑張ったところや我慢したことなどを見つけてそれを言葉にして褒めてみてください。
問題ばかりでないことを言葉に出すことで、自分自身に納得させられるので問題が小さく見える
楽しめる考え方にシフト
変えようのない出来事をどう受け止めるか……。たとえば、天気などは変えられない出来事ですよね。
晴れていたら公園へ遊びに行く予定にしていたけれど、雨が降ってしまったからいけなくなってしまった……最悪だ。
そう考えることもできますが、家族皆で好きな映画を家で観ることができる。映画館っぽく、ポップコーンも用意しよう。
考え方を変化させるだけで、同じ出来事であってもワクワク感が全く違ってきますよ。
考えるのをストップする
イライラした状態で考えていると、どんどん怒りのボルテージが上がってしまうことも……。一度頭を冷やすためにも、思考をストップしてみるのも良いでしょう。
仮眠を摂ったり、好きなテレビを見たりして気分転換してみてください。
外出する
散歩や自転車で出かけるなどするのは、イライラをおさめるのに良い効果を発揮します。軽く運動するのも良いでしょう。
子どもと一緒にイライラをコントロールしよう
すぎな塾では、発達障がいグレーゾーンや生きづらさを感じている人だけでなく、発達障がいグレーゾーンの子どもなどがいるご家族様向けに、オンライン講義もおこなっています。
子どもがどういうことを考えているのか、どう対応するのが良いのか……一緒に考えてみませんか。自分の苛立ちを抑えられず、発達障がいグレーゾーンの子どもとの関係がギクシャクしているという悩みを抱えているご家族様も歓迎いたします。
子どもが成長するのと同じように、ご家族様もイライラをコントロールする術を学んでみませんか?
一緒に学ぶことで、子どもとの連帯感が生まれて頑張れますよ。同じゴールを見据えているから、もっと考えようとします。共同作業というのは、効果が高いのです。
すぎな塾では、オンライン講義以外にも無料オンライン相談を承っております。
「誰かに相談したいけど、誰に相談したら良いのかわからない……」という方は、ぜひ一度無料オンライン相談を利用してみてくださいね。